美風庵だより

幻の花 散りぬ一輪 冬日の中

朝比奈隆指揮大フィルの「シベリウス 交響曲第2番」

f:id:bifum:20210628204051j:plain

シベリウス:交響曲第2番 朝比奈隆(指揮)大阪フィルハーモニー交響楽団

シベリウス:交響曲第2番

シベリウス「交響曲第2番」

6月26日から27日にかけて、先日入手した朝比奈さんと大フィルのシベリウスを聴きました。

1999年に行われた大フィル定期を収録したもので、20年以上お蔵入りしていた録音ということになります。

朝比奈さんと大フィルによるシベリウス交響曲第2番には、1978年の録音(真ん中)、1975年の録音(左)があり、今度のもので3種類目です。

前半はそうでもないのですが、第2楽章あたりからどうもグダグダになっていきます。

事前に読んだ演奏会評のとおりで、おっかなびっくりの雰囲気が前面にでてきます。指揮者も楽員さんたちもどこか探り合いの雰囲気となり、構えはどっしりしているものの、中身はこころぼそい雰囲気が続きます。

おそらく、1970年代のような統率力と気力で揺らし、鳴らす演奏に指揮者は持ち込みたがっているのですが、それが充分に伝わっていません。なんとか指揮者の意図を理解できる楽員さんが全体を引っ張っていき、とりあえず全曲やり終わりました、という感じです。

ブルックナーベートーヴェンなら、しょっちゅうやっていますから、多少指揮者が危うくても楽員がフォローしてくれます。めったにやらないシベリウスのため、老いがもろに出た格好です。

終楽章のまるでラジオ体操と見まがうがごとき、オイッチニ、オイッチニが聞こえてくる演奏は、1999年当時、CD化しなくて大正解だった気がします。

結論から言うと、1978年録音の演奏を超えるものではありませんし、ファン(愛好家)のための記録と考えておくべきもののようです。