松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

1月18日の日録

生活困窮者です。

陰謀論 - Wikipedia

古代史マニアはこの生活困窮者自身も含めて、矢追純一のUFO特番や陰謀論のたぐいが大好きだったりします。というより、古代史についてあれこれ書くこと自体が、広い意味では陰謀論そのものです。
そういう事情があるせいか、参考にさせていただいているブログやホームページを眺めていると、おどろくほど「トランプ大統領が本当は当選していた」「中共の陰謀でバイデンが当選した」系の主張を平気で垂れ流しているのに出くわします。

前の仕事場を追放されるまで20年、選挙の開票作業に関わってきました。

票を仕分ける際、まず、誰でも読めて誤字脱字のない「完全正票(有効投票決定箋)」と、読みにくい・誤字脱字があるため「投票効力決定箋」でまわすものを分類します。
それぞれ、各立会人と開票管理者がチェックして、認められれば有効票となり、意見があれば、無効票として再度整理します。
それとは別に、白票などを無効票に仕分けていくのですが、無効票も十数種類に分類して整理します。

この辺りは「開票事務取扱要領」とgoogleで検索してもらえれば、すぐ市区町村で実際に使われているマニュアルが出てきます。

たまにネットで「ムサシ(選挙用機器の会社)が不正をしている」といった荒唐無稽な主張を見かけます。開票所で立会人やってみれば(開票にバイトで参加してもよいのですが)、いかにこの主張がアホらしいものであるか分かります。利益相反する立場の立会人が各候補者(各党派)から出てきていますし、彼ら全員が認印を押して最終的に開票管理者が有効・無効を決定するわけですから、そもそもある候補者だけをひいき出来るようにはなっていません。

そして、各開票所の数字は市区町村ごとに集計され、都道府県から総務省に報告されて確定します。どこかの時点で操作されていれば、各開票所が発表した数字をマスコミは独自に集計していますので総務省発表とマスコミ発表がずれ、大騒ぎになるはずです。

つまり、陰謀論者のいう不正をやろうと思えば、社会全体を巻き込んだ不正が行われる必要があります。マスコミも彼らの基盤となる支持層はバラバラなのに、なぜ、不正に付き合う必要があるのでしょうか?お互いが暴露合戦して、制度崩壊して終了しているはずです。

たしかに、投票箱を開票所に搬入し漏れたり、時間内に到着しなかったり、投票用紙の交付ミスがあったり、投票所の門扉の鍵が開かなかったりと、毎回どこかで事件が起き報道されています。決して完全にミスのない世界ではありません。

ただ、これらのミスがいくら積み重なったところで、陰謀論者のいうレベルの大規模な不正とは格が違いすぎます。お話になりません。

1991年伊仙町長選挙 - Wikipedia

この選挙で、本人の知らない間に郵送で不在者投票が済んでいたとされる事例が複数件確認された。選管が公式に認めた事例だけで2件あった[17]。たとえば、出稼ぎで一時的に島を離れていたものの伊仙町に住民票を残していた有権者が、投票日に投票所を訪れたところ、郵便投票で投票済みであることを係員に指摘され、投票できなかった。実際にこの有権者の名義で不在者投票の投票用紙請求が行われ、神戸市内のビルに投票用紙が発送されて郵便投票が行われていた。選管が本人確認をすることが難しく、有権者の良識に頼る形になっていた郵送不在者投票が、不正投票の温床になっていたとされる[28]。
こうした不在者投票の不正について、公職選挙法違反の詐偽投票の疑いで鹿児島県警察が捜査を開始し、4月28日に伊仙町選挙管理委員会の事務室を捜索した[29]。そして4月29日には、伊仙町選管から不在者投票用紙約20通が送られた神戸市のマンションの1室も捜索された[30]。さらに千葉市内のビルの1室からも4通、兵庫県尼崎市の同一住所からも6通の不在者投票が行われていたことがわかった[31]。
また、伊仙町内在住の自営業男性は二重投票になっていたことも判明した。投票日当日、この男性は投票所で入場券がないと説明し、入場券を再発行して投票が行われたが、鹿児島県警の調査では不在者投票処理簿にもこの男性の名前が記載されており、不在者投票も行われていたことが判明した[32]。この件を巡っては、この不在者投票が詐偽投票であることを町選管職員らは事前にわかっており、本人が直接投票することを知って、二重投票になることを隠そうと投票用紙請求書など関連する書類を破棄していたとして、公文書毀棄容疑で町職員3人が逮捕され、選管ぐるみで不正投票を行っていたことが判明した[33]。そしてこの件について、選管委員長の指示があったとして、委員長自身も6月19日に逮捕された。県警は5月28日に逮捕令状を取っており、翌29日に入院中の病院から出頭を求めたが、腹部の手術中であるとして逮捕状を執行できず、病気の回復を待って6月19日に徳之島徳洲会病院で逮捕が行われた。

どうも陰謀論者の脳内では、これが当たり前になっているようです(笑)。

2020年アメリカ合衆国大統領選挙における郵便投票不正疑惑 - Wikipedia

2020年アメリカ合衆国大統領選挙において、第45代米国大統領であるドナルド・トランプとその陣営や支持者らによって主張されている郵便投票不正疑惑である。
トランプとその支持者は選管監視ビデオや宣誓供述書を元に「不正選挙」と主張して訴訟を連発したが、裁判所に棄却されたり、自ら取り下げたりが続き、12月11日に4州結果無効の訴えが連邦最高裁判所に退けられたことで法廷闘争も敗北が決定付けられた[1]。選挙結果を覆す手段は事実上尽きた[2][3]。

ドナルド・トランプによる2020年アメリカ合衆国大統領選挙の郵便投票におけるジョー・バイデンの不正疑惑の主張に対する共和党の反応 - Wikipedia

11月12日:「アメリカ史上最も安全な選挙」
クリス・クレブス:「投票機に関する根拠のない主張は、たとえ大統領の主張であっても」賛同しないと述べた[65]。トランプは数日後にクレブスを解雇した[66]。
国土安全保障省の一部であるサイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)は11月12日、「11月3日の選挙はアメリカ史上最も安全なものだった」とする声明を発表し、「投票システムが削除されたり、票が失われたり、票が変更されたり、何らかの形で危険にさらされたという証拠はない」とした。トランプ政権内の全機関が、広範囲に及ぶ不正行為が行われたという大統領の主張に反論したのは初めてのことだった[67]。トランプが任命したサイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁のクリストファー・C・クレブス長官は、トランプ自身や他の共和党党員によって偽情報が多く流布されている間に、選挙に関連した偽情報を論駁しようとするウェブサイトの作成を巡って、すでにトランプ大統領と対立していた。そのため、選挙をめぐるトランプとの対立などで他の多くの高官が先行していたように、不誠実さを理由に近いうちに大統領から解雇されると予想されていた。それにもかかわらず、クレブスは「たとえ大統領によるものであっても、投票機に関する荒唐無稽で根拠のない主張」といった危険なナンセンス、偽情報、陰謀論などと見なしたものを取り締まるために、機関を率いて努力を続けた[65]。トランプは11月17日にクレブスを解雇した[68]。

アメリカの大統領選挙の場合、郵便投票という制度がこの不在者投票に近いのですが、トランプ陣営が徹底的に噛みついたのが、これでした。

参議院選白票水増し事件 - Wikipedia

2013年7月21日に施行された第23回参議院議員通常選挙において、香川県高松市選挙管理委員会比例代表の開票の際、集計済みの白票約300票を再度入力させ白票を増やした。この選挙で当選した自由民主党所属の参議院議員衛藤晟一高松市内での得票が0票となっていたことから、衛藤の支持団体らから刑事告発を受けて高松地方検察庁が捜査していた。
2014年6月25日、元・高松市選挙管理委員会の容疑者ら3人を公職選挙法違反(投票増減)の疑いで逮捕[1]。逮捕されたのは、元高松市選挙管理委員会事務局長の農業委員会事務局長(以下事務局長)、元高松市税務部長、高松市消防局次長(いずれも逮捕時点の役職)など6人[2]。
高松地方検察庁の調べによると、3人は開票作業において白票の数を実際より329票水増しするとともに、衛藤の票を312票減らした。
これにより本件は、選挙制度の根幹を揺るがす「前代未聞[1][2]」の事態となった。

過去の選挙不正事件をみれば分かるとおり、各陣営はある程度票数を把握しています。むろん面従腹背の人が居ますから、完全に一致することはそうそうないと思いますが、支持層が実際に投票したであろう数よりあまりに少ないということになれば、それをきっかけに不正が発覚します。

意図的に数字を作る度胸が誰にあるのでしょうか。

むろん、生活困窮者は末端行政のヒラ職員でしたし、国や都道府県レベルの権謀術数の世界はわかりませんが、少なくとも自分が開票に関わった選挙の数字が、改変されていたということはありません。

投票機メーカー幹部がトランプ陣営を名誉棄損で提訴、デマ拡散 | ロイター

[22日 ロイター] - 米・カナダ系の投票集計機メーカー、ドミニオン・ボーティング・システムズの幹部が、トランプ大統領の選挙陣営が唱えた11月の米大統領選を巡る陰謀説で名誉を棄損されたとして、コロラド州の連邦地裁に提訴した。
コロラドのラジオ局が報じた22日付の裁判所資料によると、訴訟を起こしたのは同社の製品戦略・セキュリティー担当幹部エリック・クーマー氏。選対陣営と弁護士のシドニー・パウエル氏やトランプ氏の顧問弁護士であるジュリアーニ氏を含む側近のほか、トランプ寄りのメディアであるワン・アメリカ・ニュース・ネットワークやニュースマックスなどが、クーマー氏のことを「米大統領を不正に選ぶ国家的な陰謀の中心人物」とするデマを流したという。
また、ドミニオン社が民主党のバイデン氏を有利にするために投票集計機と選挙そのものを不正操作しようとたくらんだとの偽情報が同陣営などによって拡散されたため、クーマー氏は殺害脅迫を受けるなどの「悲惨な目に遭い」、安全確保のために自宅を離れることを余儀なくされたと訴えた。
トランプ陣営らの一連の行動で「全米的に名誉を著しく棄損された」とした。

トランプは電子投票の機器が不正していると主張していますが、問題の電子投票機は、投票した内容をレシートに印刷して持ち帰らせるようになっているそうで、少なくとも投票所に足を運んだ有権者は、自分の入力した内容を確認できる仕組みになっています。

米議会襲撃、FBIがこれまでに逮捕した人々 - BBCニュース

ウエストヴァージニア州の議員、フロリダ州の消防士、ユタ州の左翼活動家……。米連邦議事堂襲撃事件の容疑者はさまざまだ。6日の事件発生から約1週間が過ぎ、捜査当局が関与した疑いのある人々の特定と逮捕を進めている。

連邦捜査局(FBI)によると、新たに200人ほどの容疑者を特定し、100人以上が逮捕された。

極右のトランプ派はいま何を言っているのか - BBCニュース

ジョー・バイデン次期米大統領の就任式を20日に控えて、ドナルド・トランプ米大統領の支持者の間では少し前まで、武装抗議に参加するよう促す呼びかけが広まった。しかし今では、参加するなという呼びかけがトランプ派の間で広まっている。当局が仕掛けた「わな」だというのが、その理由だ。
こうしたやりとりの一部は、あまり知られていない、簡単にアクセスできないオンラインのプラットフォームで行われている。今月6日の連邦議会襲撃以降、極右勢力や陰謀論のグループがフェイスブックツイッターから追い出されたからだ。
ツイッターに似ていて、極右団体に人気のソーシャルメディア「Gab」では、首都ワシントンと50州の州都で大統領就任式を前に武装行動を呼びかける檄文(げきぶん)が拡散された。この計画を機に、連邦捜査局(FBI)は全国の警察組織に警戒を呼びかけた。
(略)
しかし、民主党幹部のナンシー・ペロシ下院議長や、選挙結果を覆してくれるとトランプ派が頼みにしていたマイク・ペンス副大統領に対する、暴力的な脅迫は、今も幅広く続いている

選挙に負けてぎゃあぎゃあ騒ぐだけならまだ、見苦しいの一言で終わるのですが、支持者を扇動して国会に殴り込みをかけたというのは、想像を絶する事態でした。

驚くべきことに、トランプのTwitterFacebookアカウント停止の件を「表現の自由の侵害」と主張しているひとが居ます。彼ら「プラットフォーマ」と呼ばれる民間事業者にしてみれば、自国民を扇動して大統領がテロ行為をやろうとしたのを見逃せば、暴力支持企業の烙印を押されることになるわけで、至極まっとうな判断です。表現の自由は最大限尊重されるべきですが、他人の権利を侵害する、場合によっては命を奪う行為が正当化されるわけがありません。

日常の書き込みをつうじて陰謀論に加担していても、たまには現実をみないといけません

ブッシュ対ゴア事件 - Wikipedia

この判決により、フロリダ州州務長官キャサリン・ハリス (en) が先に行っていた、ブッシュをフロリダ州の選挙人投票の勝者と認める旨の認証が維持された。フロリダ州の25票の選挙人投票が加わることで、共和党候補のブッシュは271票を獲得することになり、266票に終わった民主党候補のアル・ゴアを破った(ワシントンD.C.の選挙人1名は棄権)。

「天下を取った者が総取り」の制度下である以上、どうしても選挙は熾烈になります。いままでも似たようなことはありましたが、トランプほどやらかしてくれた事例はありませんでした。

 

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【確定申告書等作成コーナー】-作成コーナートップ

帰宅後、まず休業中の個人事務所の固定資産の償却資産台帳をeLtaxで送信しました。休業中で資産の異動はないため、ハードディスクに保存した前年度のPDFを見ながら、それを再入力するだけの作業です。

それから、いまの仕事場で源泉徴収票の交付をうけたので、証券会社や三菱マテリアルなどの年間取引報告書をみながら、インターネットから確定申告をしました。住宅ローン減税の適用をうけているため、いまのところ還付で戻ってくるほうですが、あと3年ほどで住宅ローン減税がなくなります。すると今度は追加で納める側になるわけで、そうなるとさらに負担が増えます。生活困窮に拍車がかかるばっかりです……。