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福岡県神社誌では、大己貴神(大国主)を祀る神社とされており、興味はあったのですが、現地の行きかたがわからず、後回しにしていました。
ゼンリンとgoogleマップばかり眺めず、国土地理院の地理院地図を見れば、一目瞭然です。うかつでした。さっそく、現地を訪問することにしました。
一の鳥居の手前に案内板があり、金刀比羅社と大己貴を祀る石祠があるとあります。一の鳥居をすぎたら、さっそく山道です。いったん自転車のところまで戻り、蚊取り線香を点火して腰から下げ、軽い山登りに挑戦します。
登り始めがだいたい45mほどで、てっぺんも130mほどですからそこまでつらい傾斜ではないはずなのですが、杉と雑木がまったく風を通さないため、とにかく汗がしたたります。首にタオルに巻いたタオルが絞れるほどです。
途中、いちど休憩をはさみ、山頂にたどりつくとお宮がありました。麓の案内板では金刀比羅社と大己貴を祀る石祠があるのとことでしたが、ぱっと見て石祠は1つしかありません。裏手にまわると、壊れた石祠が積み上げられていました。もしかすると、これが大己貴を祀っていた石祠でしょうか……。
金刀比羅神社の石祠を拝謁させていただいて、愕然としました。童子なのです。
金刀比羅神社は、祟り神である崇徳天皇を祀るものか大物主(大山咋)を祀るものかにわかれます。童子像……。一瞬、妙見菩薩の間違いではないかと足元に亀が彫られていないか探しました。しかし、そのような彫刻は見当たりません。となれば、ここは大物主を祀る金刀比羅神社なのです。
大己貴の石祠が近くにあったのも、義父として併せて祀られていたのでしょう。ここは、大己貴神社からほど近い距離にあります。さきに大物主と大己貴への信仰があって、それに金刀比羅信仰がかぶさっていったのかもしれません。
福岡県神社誌:下巻412頁
[社名(御祭神)]事比羅神社(大己貴神)
[社格]無格社
[住所]朝倉郡三輪村大字久光字峯町
[境内社(御祭神)]記載なし。
(2020.08.29訪問)