美風庵だより

幻の花 散りぬ一輪 冬日の中

石井妙子「安倍昭恵「家庭内野党」の真実」(文芸春秋、2017)

安倍昭恵「家庭内野党」の真実【文春e-Books】
 

 「女帝」が面白かったため、同じ作者のワーストレディに関する著作を2編、電子版で読んでみました。

相性とは? - 美風庵だより

過去に、ワーストレディとその旦那の公称生年月日をもとに、四柱推命で運勢を検討したことがあります。

通常であればまず縁がない相性ですが、財運をみると非常に強力な組み合わせであることを、当時の日記に書きました。あれはたまたま「占いが趣味らしいがあの二人はどうなのか」と話を振られ、その結果を日記用にまとめたものでした。

勉強嫌いで専門卒の令嬢が親の七光りで電通に入社し、上司の紹介で知り合った政治家の御曹司と結婚する。人生の転機を、周囲の御膳立てで片付けながら生きてきた、典型的な箱入り娘。そのワーストレディが、周囲の取り巻きにいろいろ吹き込まれ、流されながら、それが旦那を支えるための行動なのだと、自己を正当化していきます。

安倍総裁夫人・昭恵氏による「福島原発の水に愛と感謝を送って下さい」などへの反応 - Togetter

「純粋で裏表がない」彼女は、日本国中から愛と感謝を送れば放射能汚染水が浄化されると主張し、物議を醸しました。この著作を読んで、たしかにそういう事件があったな……と思い出した次第です。

それにしても、あらためて整理してつきつけられてみると、こんなのがワーストレディとして7年以上も君臨していたのか、と暗澹たる気持ちになりました。それと同時に、「破れ鍋に綴蓋」なわけで、旦那も取り繕ってはいるものの、おそらく根底は同類なのです。

なぜサミットが伊勢志摩なのか、謎でした。「伊勢に世界の首脳が集まり、それが世界中に発信されれば、いい波動が世界に届く。世界が変わる」とワーストレディが本気で考え、それを旦那が支持して実現したのが本当なら、底抜けの○○夫婦としか言いようがありません。

コロナ自粛下の宇佐神宮参拝も、本気で祈願しに行ったのでしょう。
そして、彼女に吹きこんだ皆さんを、ぞろりと引き連れていくことになった……。おそらくそんなところが真相ではないでしょうか。

森友学園問題にしても、教育勅語を幼稚園児がそらんじ、軍歌を教える時点でまともではありません。それを自虐史観からの脱却を実践していると思い込み、必要以上に肩入れしてしまった結果が、国政を混乱させることになります。

本人にしてみれば、自分が足を踏み込みすぎたという自覚はなかったはずです。国家のためになることをしている人を支援するのは当然で、野党はその足を引っ張っている、マスゴミ偏向報道するのでおおごとになってしまった。もしこの著作から見える姿が正しければ、そのくらいの発想しかないはずです。

旦那が体調不良で政権を放り出すのは2度目になります。報道では、病状は悪化しておらず、本人がなにか理由をかこつけて辞めたがり、逃亡したとのこと。つまり、逃げたくなったから逃げただけなのです。ワーストレディがその気になって旦那に吹き込めば、3度目の登板がありうるということです。
これまで富貴栄達を求めてきた取り巻きにしても、権力基盤を失うわけにはいきませんから、次の御輿を必死になって探し求めることになります。けれども菅氏が、果たしてワーストレディとその旦那のように、操縦されつづけることがあり得るでしょうか。

石井さんの著作2編は、周囲に吹きこまれながらなんとなく漂流し、御輿として担がれてきた似たもの夫婦の姿を、うかがい知ることができます。

報道では「休養して(ワーストレディの旦那に)再登板してほしい」旨、議員から声が上がっているとのこと。
年齢を考えればまだ若く、3度目も考えられなくはない夫婦の正体を、退陣後の今こそ振り返っておくべきです。この著作は、この夫婦をみる目を与えてくれます。