松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

5月6日の日録

【本日の所持金:58,080円】

前日、気温の変化をなめてかかり、所用のついでに日常の恰好で高良山に登ろうとして失敗した。
 
時盤:20/05/06 09時
坤宮(南西)
┌────┐
│甲 輔 三│
│丙 景 符│
│    │
│靑龍返首│
└────┘
 
奇門遁甲をみると、9時以降、南西方面に青龍返首という大吉方位が巡ってきている。これはもう高良山に再挑戦するしかない。個人的には甲と丙の組み合わせがなぜ大吉なのかいまいち判っていないのだが、どうやら青龍が振り返り自分に向かってくる(=幸運がやってくる)という意味を示すらしい。
 
昨日と違い、ズボンと運動靴は自転車に乗るときに使っているものにする。背中にモンベルさんのバッグを背負い、なかにモバイルバッテリー兼用の懐中電灯、お茶、現地の軽食としてソイジョイを2本入れる。非常時用の折り畳み傘も一本準備する。タオルも2枚準備する。最後に傷薬として紫雲膏もバッグに入れる。
もう完全に遠足の体制である。
 
数分ほど思案して、電車とバスで現地に向かうことにした。

外出自粛要請下、一般登山者に解放されている駐車場はどこも多い。わざわざ車で行く必要もない。

西鉄甘木駅を10時19分に出発し、10時57分に西鉄久留米駅で下車する。
西鉄久留米駅からは、9番「竹の子」行きの路線バスに乗ればよい。
11時9分発のバスに乗り、11時28分に「下谷」バス停で下車する。

高良山ハイキングコース案内(登山地図)

高良山は歴史ある山だけに古道が多く、いまも登山路として使われているものも多い。「下谷」バス停からは、上記のホームページでいう「高良内コース」を利用できる。このコースの最大の利点は、一気に高良大社を目指せる点に尽きる。高良山に関していうと、二の鳥居から三の鳥居にむかう「表参道」がいちばんきつい。傾斜はそこまでないのだが、石段なので、自分のペースで歩調をとりにくいから、逆に疲れる。登りに関しては、坂道を自分のペースで登っていけばいずれ到着するコースを選ぶほうが、短期決戦で気合も入れやすい。

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今回、歩いたた経路をiPhoneGPSで記録してみた。いつもは自転車の経路記録に利用しているアプリなのだが、初めて徒歩でも使ってみることにした。

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下谷」バス停から妙見宮に向かい、怪我がないよう、コロナが終息するよう、美人と出会えるよう、宝くじが当たるよう祈願する。妙見宮の近くにある民家の犬が昨日は基地外のように吠えてうるさかったのだが、今日は赤貧を見ても知らぬふりをしている。たった一度見ただけで信用するらしい。番犬としてどうなのだろう?と思いながら、林道に向かって歩く。

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林道から、高良内コースの尾根道に入ろうとすると、向こうから子供が、なんとこの悪い足場を走ってくるではないか。「こんちはーっ!」と元気な挨拶をされたので、「こんにちは」と返事をする。数分ほど歩くと「子供をみませんでしたか」と声をかけてくる男性が居て、たぶんさっきの子供のことだろうと思い「林道駆けおりてましたよさっきの子供さん」と返事をすると、この男性もあわてた様子で早足になった。どうも親御さんらしいのだが、たぶん真っ直ぐ下山せずに、子供が林道を走っていったのが誤算だったのだろう。よほど子供の姿が見えないのか名前を叫ぶ声だけが後ろからする。
十数分ほどで、高良大社の旧参道に出た。バス停からここまで30分。とにかく汗が出てしかたがない。ほんらいは高良大社に参拝すべきなのだが、まず休憩所(展望台)に向かい、風をあびながら、自販機のミルクコーヒーをのんで休憩する。

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汗がひきはじめたので、高良大社にお参りをする。コロナからの復興と、仲間由紀恵みたいな美人との出会い、宝くじ一等当せんを祈願する。

石でできた椅子に腰かけて、持参したお菓子とお茶とあわせて、西鉄久留米駅売店で買ったバタピーをいただく。

ここで大人しく下山しようかとも思ったのだが、まだ時間がある。久しぶりに奥宮まで歩いてみることにした。

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汗がひいてしまうのを待ってから、今度は東の奥宮に向けて歩く。

奥宮でも宝くじ当選と、美人との出会いを祈願する。

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来た道をそのまま折り返してもつまらないので、つつじ公園から北面コースに入り、高良大社まで戻ることにした。

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古処山や甘木方面はたぶんこの辺りだろうと見当をつけて、つつじ公園の駐車場で1枚撮影してみた。つつじ公園の駐車場に立ち入れなくなっているため、車が路上にあふれている。

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学生のころ以来でよく道を覚えていない。こんなに立派だったっけ?と思っていたら、どうも間伐材を搬出するための道路に迷い込んでいたらしく、途中で行き止まりになっていた。下を見ると本来の北面コースの道があり、少しずつ山肌を下りて合流する。

高良内コースと比べても、杉の人工林、雑木林、竹林と植生が移り変わり、地面は平坦で歩きやすいが、目の保養になる。倒木に腰かけて、お茶を飲んで休憩する。

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上り坂をあがると、高良会館(高良大社社務所)が見え、三の鳥居の前にたどり着く。

メニュー写真 : 高良山茶屋 望郷亭 - 御井/うどん [食べログ]

三の鳥居前の売店は臨時休業していた。ところてんはまた次回にしよう。

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売店横の石段はやがて山道となる。今年の元旦は、右に曲がって王子宮(坂本神社)側に出たのだが、今日は高樹神社横に出る北谷コースを目指しているため、左に向かう。

無事、高樹神社の前に出た。

ここで西鉄バスの時刻を検索してみた。一番近い御井町バス停はこの時間帯は、1時間近く待たされるらしい。赤貧が学生の頃は、1時間に3本は当たり前だったのだが、さすがにそういう時代ではないのだろう。御井町バス停ではなく、「紫山住宅前」バス停まで歩くことにする。

御井町バス停は、いわば支線・枝線に相当し、一部のバスが立ち寄る。10分ほど歩くと本線に出て「紫山住宅前」「久留米大学前」バス停がある。飯塚特急が停車するため、学生のころからこちらを利用することも多かった。

なぜたった1つだけ本線から入りわざわざ立ち寄るバス停があるのか。

御井町誌 第二章 府中・街道とその周辺 2-7

学生のころから謎だったが、当時住んでいたアパートの大家(正確には大家の母親)が、戦前は筑後軌道の久留米市内から御井町府中まで走る路面電車があり、この御井町バス停が高良大社の最寄駅兼車庫であったことを教えてくれた。ここで下車して貧乏人は歩いて神社に向かい、金持ちと軍人は昭和のはじめに出来た車道をタクシーで参拝していたと言っていた。

今では痕跡もないが、学生のころ、西鉄タクシーの運転手待機場が御井町バス停の道をはさんで反対側にあったのは、そんな時代の名残だったのかもしれない。

「紫山住宅前」バス停を15時17分に発車したバスが西鉄久留米に到着したのが15時35分であった。それから、15時55分の甘木行電車に乗り換えて、16時半過ぎに甘木に到着する。

駅に着いたら駐輪場に自転車をとりにいき、駅前のレッドキャベツで晩飯の食材を買い求める。

ちゃんぽん麺、しめじ、梅肉入りチルドぎょうざが半額だった。貧乏な半額ハンターとしてはうれしい限りである。

帰宅してすぐに服を脱ぎ洗濯しながら、運動靴をベランダで洗う。消臭のため、中に重曹を振りかけて、干す。

洗濯をしているあいだ、重曹風呂に入って、体の汚れを落とす。

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この日記の原稿を書く前に、ちゃんぽんとぎょうざで晩御飯をいただいた。