大きい地図・ルート検索 ( powered by ゼンリン地図 いつもNAVI )
熊野神社御祭神の基本形は速玉男・事解男・イザナミなのですが、各地でいろいろなパターンを見かけます。要は、熊野権現を勧請してきてお祀りしていたものの、明治になり神社に衣替えするにあたって、いずれかの神様をあてはめないといけなくなって、いろいろ思案した結果なのです。なかには、由来があってその御祭神をあてはめたケースもあるのでしょうが……。
扁額の代わりに熊野本宮大社の神符が飾られています。邸内社や屋敷神ならともかく、この規模の神社でみかけたことがなかったため、少々驚きました。社殿をぐるりと見まわしていると、なんと本殿の扉が開いています。
拝殿にあがって拝ませていただいたところ、案の定御神体は仏像でした。薬師如来です。
ホームページにあるとおり、実際には、スサノオさんではなく、薬師如来とされた速玉男を祀っています。
この速玉男とは誰でしょうか。熊野を開拓した天火明命の別名が猿田彦・山幸彦・五十猛命だと気づけば、理解は早まります。イザナギと別れたイザナミを迎え入れた速玉男と手切れを仲介した事解男も、彼女に比する大物でなければなりません。
スサノオさん、イザナミと熊野三山の配神をみていくと、おぼろげに熊野の神様は、博多櫛田宮や大幡主関係者なのではないかと感じてはいるのですが、まだ確証に至りません。もっと勉強せねば……。
----------------------------------------
[福岡県神社誌(抄)]下巻423頁
[社名(御祭神)]熊野神社(須佐男命)
[社格]村社
[住所]浮羽郡柴刈村大字菅原字平木
[境内社]記載なし。
----------------------------------------
(2020.02.08訪問)