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2年前は徒歩数分のところの公民館に車を停めさせていただいてお参りしました。
今回は自転車です。神社訪問の寄り道だらけとはいえ、2時間かけて到着です。
「高羅宮」と扁額にあるため玉垂命がメインの神社だと考えてしまいがちになります。赤貧も2年前はそう考えていました。ところが、御祭神に天児屋根命こと天之忍穂耳が居て、社殿の鬼瓦が「二引き」紋であるところをみると、見方をかえる必要がありそうなのです。おそらくこの「二引き」は、周囲の鷹の羽が欠落した状態でしょう。
ここは高良神社と名乗りつつ、実態は英彦山なのです。
社殿の正面向かって右手に、大きな山神社があります。これは福岡県神社誌に記載はありませんが、大山祗を祀る神社と考えてよいでしょう。大山祗がまだ高木大神+天照大神(卑弥呼)と友好的だった時代の別名は、月読命。
高良神社の御祭神の皇大神とは天照大神のことでしょうから、いよいよ英彦山色が強くなります。ついでに言えば、合島明神の大己貴命も、稲荷神社の木花咲耶姫命(コノハナサクヤヒメ)も、大山祗の実子です。大己貴命は、のちに大幡主と行動を共にするようになり、大国主となります。コノハナサクヤヒメも、親の離反に巻き込まれ、高木大神と天照大神の実子であるニニギと別れてほかの男と再婚することになるのですが、またこの話はほかのところですることにしましょう。
ここまで見てくると、この神社はもともと英彦山と大山祗を祀る神社であったものが、のちに玉垂宮で上書きされた存在だということが、わかります。
どうも、宮地岳という低山の存在と言い、この地域を支配した権力者の入れ替わりが、少しずつ見えてきたようです。
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[福岡県神社誌(抄)]中巻60頁
[社名(御祭神)]高良神社(天児屋根命、皇大神、武内宿禰、建速須佐之男命)
[社格]村社
[住所]筑紫郡御笠村大字吉木字一木
[境内社(御祭神)]合島明神社(少彦名命、大己貴命)、稲荷神社(木花咲耶姫命)
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(2019.12.31訪問)