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以前から気になっていたのですが、今回初めて訪問することができました。
「神社めぐり」シリーズを開始するまえに、一度探したことがありました。けっきょく発見できず、離合もできない道を延々とバックさせられるおまけ付きで、なかなかひどい目にあいました。今回は、自転車で挑戦です。
無格社にしては、驚くほど広い境内です。境内にまで植林された杉でわかりづらいのですが、400坪以上はあろうかと思います。ただ、そのほとんどは杉の植林でおおわれており、社殿とその脇の仏堂、弁財天堂のほか、元は社務所(神職宅兼用?)と思われる空き家があるだけです。まるで棚田かなにかのように、微妙な段差をつけて複数の平らな土地があり、それぞれに昔は建物が建っていたであろうことは明らかなのですが、それが何なのか、見当もつきません。
本殿脇の仏堂に、過去の由緒について書かれた案内板がありました。どうやらもともとは最澄作と伝わる薬師如来を本尊とする寺であったようで、広い境内にはおそらく僧坊などが整備されていたのだろうと、やっとここで考えが及ぶようになります。
一段高いところに、宇賀弁財天の御堂と、石祠が3つお祀りされています。石祠は文字が読めなかったのですが、おそらく、寺の鎮守として祀られたものでしょう。
往時はそうとう繁栄していたのだろう……。そう考えながら拝殿にあがらせていただき、お参りをしたあと絵馬を眺めていて驚きました。
僧形のかたが宴会をされている姿が絵馬に描かれているのですが、なんと顔と名前の部分だけ、消されています。上から塗り消すのではなく、ごしごしとこすって見えなくしているのです。
これはいったい……。300以上の神社を訪問させていただきましたが、こんなのは初めてです。不気味さすら覚えてしまいました。
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[福岡県神社誌(抄)] 下巻410頁
[社格]村社
[住所]朝倉郡安川村大字楢原字中谷
[境内社(御祭神)]記載なし。
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(2019.11.4訪問)