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福岡県神社誌では、天之忍穂耳を祀る神社とされています。
拝殿には、天忍穂耳神社の扁額と、並び鷹の羽紋があります。たしかにここには天之忍穂耳の足跡があります。
ではこの天之忍穂耳をこの地で祀ったのはだれか、という点を考えてみなければなりません。
まず最初に考えないといけないのは、小郡には七夕の伝承があるという点です。以前にも書いたとおり、織姫・彦星は、市杵嶋姫と天之忍穂耳の話です。この場合、ここは元来、天之忍穂耳の拠点だったことになります。英彦山に入る前からか、英彦山に入った後からなのかまでは、想像もつきませんが……。
次に考えられるのは、菊池武光公の存在です。
菊池氏というと、違い鷹の羽紋というイメージがありますが、菊池一族を祀る菊池神社の御神紋のとおり、ほんらいは並び鷹の羽紋です。彼らが祖神である天之忍穂耳を持ち込んだ可能性もあります。
ただ、赤貧はどちらかといえば、なぜ菊池武光公がこの地を拠点としたか、それはもともと天之忍穂耳とのつながりがあったからだ、と考えたいのです。一族縁故の者が多い土地を新たな拠点とするのは、当然のこと。この地には、高木大神(高皇産霊神)と組む前の、熊襲の拠点だった痕跡が残っているのです。
自転車で線路沿いの道を走っているときには気づかなかったのですが、帰ろうとして振り返ると、なんと参道を線路が横切っていました。
神様の通り道には、どうやら踏切は不要のようです。
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[福岡県神社誌(抄)] 下巻420頁
[社名(御祭神)]忍骨命神社(天忍穂耳命)
[社格]無格社
[住所]三井郡立石村大字山隈字村圍
[境内社(御祭神)]
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(2019.09.21訪問)