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鷹尾神社のある鷹ノ尾地区を歩いていると、けっこうな頻度で屋敷神がある家に出くわします。赤貧の生まれ育った筑豊では、なかなか屋敷神(祠)を個人宅に持っている家は珍しく、この頻度で出くわすことはありません。かなり古い段階で氏神様を持ち込んで移住し、いわゆる本家筋として拠点化した家が、相当あるのだと思います。
福岡県神社誌の無格社一覧に「八歳神社」と記載があり気になっていたのですが、鷹尾神社の裏手の集落をぐるりと歩きまわっていて発見したときはおどろきました。撮影はしませんでしたが、どこからどう見ても、個人宅の敷地をまたがなければ、拝めない位置にあるからです。(個人の邸内社なのか?)とも思うのですが、まずはなにはともあれ、お参りをさせていただきました。
御祭神は豊玉姫とあります。
豊玉姫や玉依姫と呼ばれる姫は複数居ますので、どなたかが問題です。
まず、一人目は、神武天皇の母親である玉依姫であり、二人目は、のちに田心姫(道主貴)を名乗ることになる豊玉姫であり、三人目は、崇神天皇の母で神功皇后と玉垂命に万珠・干珠を授けた玉依姫であり、四人目は、玉垂命の妃であり與止日女神社に祀られている豊姫(よど姫)です。この4人がごっちゃまぜになっているケースがあるため、周囲のお宮の祭神などをもとに、考えていく必要があります。
ただお宮を眺めただけではこの4人の誰とは判別しがたいのですが、福岡県神社誌の記載を信じるなら、ここに道主貴が祀られているということになります。
わかりやすく言えば、世間一般で考えられているところの宗像大社の神様のひとりなのです。
以前にもこの4人に関する伝承について触れました。まだまだあちこち拝見しながら勉強してく必要があるのですが、水沼君=筑紫君=玉垂命が道主貴(田心姫)に縁があり、奉斎していたという点が重要です。
(2019.07.28訪問)