美風庵だより

幻の花散りぬ一輪冬日の中

田川郡川崎町安眞木 川上神社

goo.gl福岡県神社誌を眺めていて、豊前川崎になぜワダツミ?と興味をもった神社です。
福岡県神社誌では、御祭神は「少童神(わだつみ)、大己貴、少彦名、闇オカ神」の4人とされています。場所は川崎町立真崎小学校の近くです。

駐車場はないので、ごみ収集場として使われている広めの路肩に駐車して、少し歩く必要があります。

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この神社がある集落は「五郎丸」と言うそうです。

現在の久留米市宮ノ陣にも「五郎丸駅」「五郎丸神社」があります。明治に宮ノ陣村に合併するまで、御井郡五郎丸村だった地域です。五郎丸村は筑後川沿いにあり、安宅川沿いにあるこの集落との関連を感じさせます。もしかすると、この地域に最初に居住したかたは、他の「五郎丸」からの移住者だったのかもしれません。

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おそらく福岡県神社誌を参考にされているのでしょうが、御神体の石は3つなのに、4つの神名をあてはめるために苦労された形跡が見てとれます。

かりに集落そのものに筑後とのご縁があると仮定すれば、川上神社は河上大明神を祀る與止日女神社と考えるのが、しっくりきます。河上大明神こと與止日女命は、住吉三神のひとり安曇磯良のお妃である豊姫(ゆたひめ)のことです。ちなみに安曇磯良は、豊姫からみて異母兄です。

豊姫の母親は奈留多姫で、タカミムスビ(高木神)の系統です。

父親は山幸彦の子、ウガヤフキアエズです。ウガヤフキアエズも母系でいけばタカミムスビ(高木神)の系統ですから、英彦山のふもとに居てもおかしくはありません。

ウガヤフキアエズの子は、安曇磯良(のちの住吉三神のひとり、表筒男命)・豊姫・大海姫の3人。御神体3つとピタリ合います。綿津見(海祗、わだつみ)三神と呼ばれます。

福岡県神社誌を参考に少童命をキーとして考えても、少童命は山幸彦=猿田彦ニギハヤヒですから、結論は同じことです。

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1806年(文化2年)に大洪水があり、それをきっかけに川上神社をお祀りしたとのことですが、上山田線廃線跡が残る安宅川を眺めていると、それ以前からなんらかの祭祀は行われていたのではないか?という感じがします。

巨石パーク 佐賀市[佐賀県]

神社の背後にある巨岩をみていると、與止日女神社からほど近い巨石群を思い出します。もともとの祭祀のうえに、川上神社が創建されたと思うのですが。

(2019.07.06訪問)