美風庵だより

幻の花 散りぬ一輪 冬日の中

「忠臣蔵」

忠臣蔵 [DVD]

忠臣蔵 [DVD]

 

 f:id:bifum:20190513175703j:plain

DVDが出ているのは知っていましたし、いずれどこかで手に入れたいとは思っていたのですが、なかなか中古でも安くならず、待っていました。先日、やっと中古を入手しました。
元々の作品は1985年に、日本テレビ紅白歌合戦の裏番組として12月30日と31日に放映したものです。ビデオ(DVD)化にあたり、こまかい改変はあるらしいのですが、もともと完全に覚えていたわけでもありませんから、とくに気になることはありません。

1985年当時、ビデオに録画したりしていませんでしたから、まず赤貧が入手したのは、出版台本でした。これも長いこと所持していたのですが、引っ越しを繰り返しているうちにどこかにやってしまったのが、返す返すも残念です。
再放送をたまたま録画できたのが数年後で、赤貧にとってそれまでのあいだのこの作品のイメージは、出版台本がすべてだったともいえます。

久しぶりに映像作品として見直してみると、記憶にない部分も多々あるものの、意外と覚えていることに驚きました。むろん、こまかい台詞のいちいちが記憶にあるとまでは言えませんが……。
忠臣蔵はすこし前まで、毎年どこかのテレビ局がやっているような状況でした。

伝統的なプロットは決まっています。新味を求めて切り口を変えるのもあるのかもしれません。しかし、やはり記憶に残るのは、杉山義法さんのこのオーソドックスな台本であり、みごとな役者陣です。とにかく顔触れが、豪華。そして、時代劇の雰囲気が板についているベテラン勢が多いため、観ていてしっくりきます。いまどきのハイビジョン映像のように、妙に明るすぎない点もよいところで、時代劇に関していえば、撮影技術があがりすぎても、雰囲気がこわれる気がします。
このあとも様々な「忠臣蔵」物を観ましたが、最も手堅くわかりやすい作品として記憶にとどめてよい作品です。
久しぶりに観て、泣きました。
大石内蔵助が妻に離縁を切り出す場面、ふたりの垣見五郎兵衛が宿屋で鉢合わせになる場面、荻生徂徠と林大学頭が、浪士の処分について将軍綱吉のまえで意見を戦わせる場面、ひとつひとつは短いものの、演技で盛り上げます。
出版台本のほうも、もう一度、どっかで安く手に入らないかな……。