美風庵だより

風にちる 花のゆくえは 知らねども

ノストラダムス 暗号書の謎

ノストラダムス暗号書の謎 (サラ・ブックス)

ノストラダムス暗号書の謎 (サラ・ブックス)

 

 

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1987年に初版の、先日触れた「滅亡のシナリオ」につづく川尻徹さんの2作目です。
この本までは当時購入した記憶があります。amazonで送料込み250円で売っていましたので、古本で手に入れました。
滅亡のシナリオはまだ荒唐無稽でも読める範囲の話だったのですが、このあたりになってくると妄想全開すぎて手に負えなくなります。3作目以降も出ているのですが買った記憶がないのは、当時、すでに呆れていたのでしょう。
おそらく、ここに書かれている内容は、すでに「滅亡のシナリオ」発表当時には彼のあたまのなかにあったものと思われます。本編の最後に付録があり、この2作目の内容のさわりが紹介されているからです。このネタを持ち込まれた集英社も、比較的読める(まだなんとか本に出来る)ヒトラー影武者と第4帝国の部分に的を絞って「週刊プレイボーイ」の連載としたというのが実状だったのでしょう。いわばそこからふるい落とされた部分が、この本にまとめられたのだと思います。
この本では「新解釈」と銘打たれていますが、川尻さんは禁じ手もいいところのとんでもない領域に踏み込みます。単語の文字を抜き出し、そこから新たな単語を生成するという手法です。
例えば、
I have a pen
という文章があって、
「evという文字が隠れている!電気自動車を予言している!」などと書かれていたら、基地外の発言だと思うでしょう。そんなのが数百ページ延々と続くのですから、もしかするとほんとうに基地外だったのかもしれません。
ただ、当時病院の経営状態が思わしくなく乗っ取りにあったりと散々な目にあっていたという話もありますから、荒唐無稽とわかっていてカネのためにトンデモ本を書いた可能性もあります。
この本によれば、サダト大統領も山本五十六も影武者で、1996年にリンドンジョンソンの娘が初の女性大統領になり、1999年に木星の衛星イオがぶち当たって文明は滅亡するそうです。
現実にはそんなことは全く起きてません。どうやら1993年にはお亡くなりになっていたらしく、この世の終焉を見届けることができなかったのは、たいへん残念だったことでしょう。まぁ、こうやってたまたま思いだし、32年ぶりに絶版本を入手して読む奇特な読者がいることで、成仏してもらえれば……。