21日、忌宮神社に行った帰り、総社宮にも立ち寄ってみました。
むかし、国司に任命されると国内の神社を巡拝しなければならないしきたりがありました。それを一か所で済ませるために国内の神社をすべて合祀したものを総社といいます。ここ、下関・長府も、「長」門の国の国「府」があった場所ですから、総社があります。もともとは毛利邸の近くにあったそうなのですが、その後忌宮神社に合祀され、あらためて1980年に祀りなおされたのがこの神社です。
しかし、祀りなおす気になったひとがいたということにまず感心します。
時代の移り変わりとともに、総社がどこにあったかすらわからなくなっている地域もあるというのに……。
場所は非常にわかりにくいところにあり、地元の人に尋ねると指さす方向は間違っていないのですが、まさかお店の敷地を横切っていくしかないとは思いもよりませんでした。教わった内容は正しいのですが、通りからは私有地を通らないと行けないというのはどういうことなのでしょうか(ちなみに裏から回ると私有地は通らなくてすみます)。
総社というのはあくまでも役所の都合で作ったものなので、国家体制が変わると一気に寂れてしまうことも少なくありません。そう考えると、あえて復興する気になった地域のみなさんの熱意と財力に、少し感激してしまいました。
長府の町はすごいですね……。