字の稽古をさぼりがちの赤貧です。新しい墨をおろして使いはじめることにしました。墨運堂さんの「陳玄」2012年製造のものです。
通常であれば定価は7,000円+消費税という、赤貧には手が出ない代物です。これを購入した2013年12月、たまたまamazonで2,300円と投げ売り価格で売られており、あわてて2本注文しました。いまもそうですが、時々amazonは在庫整理の関係か、とんでもない値段で売りに出すことがあります。ひまがあったら巡回させるための手口でもあるのでしょうが。
墨運堂さんの墨は、とても膠が考えられていて、よほど濃く磨りこまないかぎり、さらりとしています。運筆の点で、これ以上の墨を作ってくれるメーカーはありません。
ただ、どこまでも滑らかな運筆の代わりに、そうそう安くなってくれないのが難点ですが。
赤貧がいちばん使っているのは某社のキズ墨と呼ばれるものです。いちおう完成品と同じ値札が貼ってありますが、じっさいには半額(以下)で手に入ります。キズ墨は、製造途中で乾燥がうまくいかず反ったり欠けたりしたものを言います。赤貧が以前まとめ買いしたものは、型枠を逆にセットして絵柄の天地が逆になったものです。
墨運堂のようなさらりとした使い心地はありませんが、こういう粘りがある墨もこれはこれで捨てがたいものがあり、いちがいにどれが良いとはいえないのがむつかしいところです。
まぁ、いくら赤貧生活といってもこの程度は趣味におかねをかけられるだけでもよいことです。