美風庵だより

幻の花散りぬ一輪冬日の中

あかしや 書写楽

 

 数年前に全部ナイロン(人工毛)の筆を試してみたいと思い、あかしやのこの製品と、ぺんてるの同様の製品を購入したことがあります。筆ペンではすでにナイロンはお馴染みの素材ですから、問題なく使えるだろうとおもっていたところ、すぐに穂先が割れて書きづらくなってしまいました。ぬるま湯や家庭用洗剤でよく墨を洗い落とし、お湯に穂先をつけて吊り下げて放置しておくと、元に戻ります。ナイロンはどうやら、クセがつきやすいらしいのです。
それ以降、細かい字が書ける魅力はあるものの、ナイロンの筆は敬遠してきました。
今回、ジュンク堂地下の丸善でたまたま見かけ、説明書きを読むと、人工毛(ナイロン)、馬毛、羊毛となっていました。どうやら完全にナイロンだけから、毛の組みかたを見直したようです。
使ってみると、先だけ柔らかくよく回り、胴はがっちりとナイロン毛で固められているため、多少調子がのらなくても字が書けます。初心者向けとしてはなかなかの良品ではないでしょうか。むろん、いつまで経っても上達しない赤貧にとっても、なかなかの良品です。
これなら、筆を洗って根元までほぐしてしまっても、使いにくいということはないのではないでしょう。