美風庵だより

風にちる 花のゆくえは 知らねども

久しぶりに佐村河内を聴いてみる。



youtubeで久しぶりに見かけて、佐村河内さんの交響曲第1番(ご承知のとおり中のひとは新垣隆さんですが)を引っ張り出して聴いているところです。
この作品、たぶん演奏会で二度と取り上げられることはないでしょうし、CDも廃盤になったままだと思われます。もともと最初にブームになったときは、マスコミを上手につかって自分を売り込むあざとさが嫌で聴いていません。ブームが過ぎ去った2016年にCDを中古で買い、はじめてぜんぶ通しで聴きました。
劇伴の寄せ集めっぽさはありますし、尺稼ぎ?と思える曲想もあるのですが、けっきょく最後のマーラーの3番ぽいしめくくりですべてが帳消しになります。ここが素晴らしいから、それまでの傷が隠せるのでしょう。いい加減、演奏が解禁されてよいと思います。
ただ、佐村河内さんの指示書で「現代典礼」とある雰囲気は、何べん聴いてもよくわかりません。
秋山さんの本に「広島市の依頼で演奏することになり徹夜で楽譜をチェックして、音にならないところは省略した。省略したことを(演奏終了後、耳が聞こえないはずの)佐村河内さんが指摘し不機嫌になった」という内容の記述があり、実際には演技だったことをさらりと書いている点は、いまになってみると、みんな知っていたんだなと思います。
知らぬは客だけだったのでしょう。
新垣さんも母校(桐朋学園)の講師に復帰したそうですし、騒ぐだけ騒いで、落ち着くところに落ち着いているのが現状なのかもしれません。