松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

厳島神社




過去の広島遠征は、日帰りが多かった気がします。
演奏会が終わってから新幹線に飛び乗れば、ギリギリJR鹿児島線と甘鉄の最終に乗り継ぎができるからです。とはいえ、翌朝がつらいのも事実。無理して帰らず、眠いときには寝たいものです。
赤貧とはいえ、多少の贅沢は許されるだろう……ということで、広響定期の会場でもあった文化交流会館(むかしの厚生年金会館)に宿泊することにしました。
福岡でいえば、サンパレスみたいな感じです。コンサートホールとホテルが並んで施設に収まっています。
 
舟入町電停から路面電車で横川駅に出て、そこからJRで宮島に向かいます。宮島口駅から徒歩で桟橋に出て、フェリーで宮島へ。
以前来たときも思ったのですが、鹿がまったくひとを恐れていません。エサをくれて可愛がってくれるものだと思い込んでいるようです。山間僻地の害獣扱いされているエリアでは、まず考えられません。どんだけ近づいても逃げませんから、どアップで顔を撮影できます。
 
フェリーのなかでも思ったのですが、外人さんの多いこと!修学旅行生4:外人4:一般2くらいの割合ではないでしょうか。拝観料を徴収する神社のかたの態度も朝9時台とはおもえぬほど悪く、そりゃあ朝からこれだけカタコト日本語の外人グループが複数押しかけてくれば、疲れるよなあ、と思うことしきり。
 
赤貧の住んでいるエリア(町内会)は三福町と言うのですが、その隣が馬場町と言い、ここには厳島神社があります。本家本元に来たということで、ときどき晩飯を食っている宴会場用に、商売繁昌のお札をいただいてまいりました。あとで店に持参しようと思います。
 
満潮を過ぎて潮がひいており、遠浅の海のうえに建っているのがよくわかります。というより、本殿のある辺りは、たぶん浜を削って岩盤を露出させ、その上に建物を載せているのではないかと感じました。あまりに平らすぎる。平清盛の時代にどのような土木技術があったのかよくわかりませんが、のちに建物が追加されていったとはいえ、その時点で原型はあったわけです。いつの時代にも、天才はいるものなのですね。あらためて感じ入りました。
 
帰りはフェリーを降り、JRではなく広電でほぼ倍の時間をかけて広島駅に戻ります。路面電車のほうが、やっぱり楽しいです。