美風庵だより

幻の花散りぬ一輪冬日の中

「私の行き方 考え方」

http://konosuke-matsushita.com/life/watashinoikikata.php
http://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-56319-0

私の行き方考え方 (PHP文庫 マ 5-5)

私の行き方考え方 (PHP文庫 マ 5-5)

松下幸之助さんの丁稚時代から、昭和7年、つまり40歳になるまでの自伝です。
「生産は即日半減する。しかし従業員は1人も解雇してはならぬ。その方法として、工場は半日勤務して生産は半減。従業員は日給の全額を支給して減収しないようにする。その代わり店員は休日を廃して全力を挙げてストック品をの販売に努力すること。
 かくして持久戦を続けて財界の推移をみよう。さすれば資金の行き詰まりもきたさずに維持が出来る。半日分の工賃の損失は、長い目で見れば一時的の損失ではない。松下電器はますます拡張線物と考えている時期に、一時とはいえせっかく採用した従業員を解雇することは、経営信念のうえにみずから動揺をきたすことになる」(一般的不況とわが社の発展)
この部分、他の本でも書かれた話だけれど、社内報に書かれた自伝だけあって、淡々と描かれているのが特長。ほぼ2か月で営業も工員も全員総出で在庫を売り切り、窮地をしのいだときの話を、他人が書くと「経営の神様」として盛り上げようとする筆致がはいるのですが、これはそうではありません。ただ、他の本に比べて謙虚に事実が書かれているだけなので、味気ないと感じる人は居るでしょうね。