美風庵だより

幻の花 散りぬ一輪 冬日の中

シン・ゴジラ(゜゜)

http://shin-godzilla.jp/
29日から公開されている「シン・ゴジラ」を、31日、久留米で鑑賞してきました。
 
すごかった。この一言に尽きます。
 
庵野流に、未確認不明生物がいきなり東京に出現したら、という最初のゴジラのモチーフを焼き直したのが今作。さすがわかってるなと思うのは、核も重要な要素なんだけど、ゴジラをいきなり登場する恐怖の対象として描こうとしたこと。
政府の慌てぶり。そしてそこから立て直されていく過程。
政治映画なんですね。そして、後半の作戦につながっていく。
ただ、次作が描けるかというと、この続きはそうとう苦しいだろうなという気がします。
今回は、いきなり未確認不明生物が登場して、有害鳥獣駆除で防衛出動して、その後の顛末、政府・自衛隊が実戦経験を積んでいき、最後にゴジラと名付けた未確認不明生物に打ち勝つ(と言っていいのか?)ところで終わればいいけど、次作は、当然ながら怪獣ゴジラの来襲を想定した社会を描かねばならない。
自衛隊や警察さんが死んで当然、一般市民も死んで当然の事態を想定した社会を描かないといけない。どうなんでしょうね。この部分。外国は、多数のために犠牲になったひとの遺族を、徹底して面倒をみる、そして本人を祀り上げる機能を重視しているわけです。その点で、政教分離は徹底していない。ところが、日本はまあ、そうではないわけですね。お国のために死んでこい、を前提としない以上、ひとが死なない前提で物事を組み立てるしかない。または、ひとの死を極端に抽象化した状態で受け入れるしかない。
アーリントン墓地が、いろんな宗教を受け入れるのと、靖国神社キリスト教徒だろうとなんだろうと神として受け入れる違い。
そういう、実戦が出来る国家になった姿を描けるかどうか。そこが次作以降の分かれ目になるでしょうね。だから、庵野はたぶん、次作を引き受けないと思います。今回あいまいに出来た部分ができなくなるから。
しかし、音楽が鷺巣さんってのもあるんだけど、エヴァで聞いたような曲がちょくちょく流れるのはなんともはや。