松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

そうか?(゜゜)

いや、問題はこの学者さんのコメントにもあると思う。
単純に言えば、現在の社会は資本主義。資本主義は人口が右肩上がりが前提なのだから、公人として「産めよ増やせよ」を推奨するのは当然だと思うのだ。
逆に、「そうは言ってもねえ(-_-;)仕事ねえ、カネねえ、時間ねえ……」となって、未婚晩婚がすすんでいくわけです。
個人(私人)として理解できることと、いちおう公的に唱えるべき「お題目」は違うからなあ……。じつにここはグレーな領域なんですよね。けっきょく、人口が減っては国はままならなくなるからこの校長の言い分も(表現はともかく)そう間違ってはいないし、学者さんの言い分も、わかる。そりゃあ他人から指図されたくないですよ。ねえ。
で、一番困るのはこういう発言にすぐ憲法だとか法律だとか言い出すひと。いや、法律は国会が決めるルールですから(^_^;)
既にあるルールだけで考えてはいけません。時代遅れということもある。先取りってこともあるけれど。要は、時代の鏡なんですよね。なにもかも。

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http://www.asahi.com/articles/ASJ3D4SV1J3DPTIL008.html
大阪市鶴見区の市立茨田北(まったきた)中学校の2月末の全校集会で「女性にとって最も大切なことは、子どもを2人以上産むこと。仕事でキャリアを積むこと以上に価値がある」などと発言した寺井寿男校長(61)が12日、朝日新聞の取材に応じ「人口が減るなかで、日本がなくならないためには女性が子どもを産むしかない。間違った発言とは思わない」と述べた。
(略)
「公人として配慮を欠いた発言」
 関西大の赤尾勝己教授(教育学)の話 人生をどう生きるかは個人個人で考えることで、他人が指図するべきことではない。社会には結婚をしたくてもできない人もいるし、夫婦になっても子どもを産まないという選択肢もある。今回の発言は、多様な生き方を否定するような発言だ。特に公人であり、生徒と向き合う校長がこのような画一的・硬直的な発言をしたことは、配慮を欠いた発言と言わざるをえない。

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