松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2015 東京交響楽団フィナーレコンサート

マーラーの復活は、恐らく九大フィルがコバケンと演奏したとき以来の実演だったと思うのですが、いやあ、良かったです。仕事場の行き帰りに朝比奈さんと大フィルの1987年の演奏をよく聴いているのですが、今日の実演とは比べ物になりません。再生環境が悪いというより、細かい音が拾えてないから。
音が何と言ってもみっちり詰まっていて録音では再生できない細かい部分が本当によく聴こえます。そして、ホールがミューザ川崎ですから、どこまでもクリア。ただ、これは客側にとっても辛いものでして、どっかの誰かがドカンと荷物を落とした音が定位バッチリで響いたりとか、どっかの客席で中座しようとした人のもめる音とかよく判る。
秋山さんの指揮姿がよく判るよう右翼側の座席に陣取っていたのですが、手の動きがなかなか興味深かったです。なるほどねえ、と思う瞬間がいっぱい。ああやってプロは全体を統率していくのですね。
演奏会のはじまる前にプレトークがありまして、岩野裕一さんと秋山さんが登場されていたのですが、(−_−;)お世辞にも滑舌が良いとは言い難い、というより声量が少ないので、イマイチ聞き取りづらかったのが難点でした。ただ、11日にサントリーホールアルゲリッチと共演すること、6日に広島で共演したこと、世界平和をテーマにヒンデミットの曲と、今日の復活を選んだこと、たぶんこのくらい判っておけば、プレトークを聞き取ったことになる……ことにして下さい。
いやあ今年は6月のペトルーシュカといい、今日の復活といい、飛行機代払った甲斐がありました。良かったです。
次は来年2月の広響とのシベリウスが聴けたらいいなあ。2月ってのが厳しさを感じさせるけど。どうにかなるでしょ。

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http://www.kawasaki-sym-hall.jp/festa/calendar/detail.php?id=1598
 
フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2015
東京交響楽団フィナーレコンサート
戦後70年、未来への祈り
 
指揮:秋山和慶
ソプラノ:天羽明恵
メゾ・ソプラノ:竹本節子
合唱:東響コーラス
マーラー交響曲第2番「復活」

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