松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

すずり


おぢちゃんは、ずっとひいじいさんの形見分けでもらった硯を愛用してきたわけです。
仙台かどっかに旅行した時に、御土産で買って帰ってきたと思います。たしか飯塚駅まで迎えに行きましたから。
まあ、愛用というほど使い込んでもいませんでしたけどね。
なんせ数年ぶりに引っ張り出して字のけいこやりはじめたくらいですので。
もう、手元に来て20年にはなると思います。
裏には、作った人の名前が彫りこんでありまして。
この硯で墨をすると、シャリシャリと音を立てるわけです。
それに、ふちが上手く丸く削ってあるので、たわしでとても洗いやすい。
お気に入りだったわけです。
まあ、石ですから、筆や墨や紙と違って減らないしね。もうほかに買わなくてもいいだろう、と。
 
ところが、ネットを見てたら、昨年の福島・宮城を襲った地震で産地が壊滅しちゃったとある。
※ちなみに、今はだいぶ復興のめどがたってきたみたいです。
この1年を振り返って-雄勝硯生産販売協同組合・理事長 澤村文雄さん(澤村製硯・代表取締役) | レポート | 産業復興を支援する新しいタイプの基金 | 東北共益投資基金
 
とはいえ、最初そのニュースをみたときは、国産の9割を作ってる産地がなくなっちゃったら、もう和硯は手に入らないってことですからね( ゜_゜;)そりゃもうびっくりで。
 
あわてて隣の文具店で、安い雄勝石の硯を買ってきたのが、右の四角なやつです。
で、今はこちらばかり使ってます。
規格品で、べつに洗いやすくも使いやすくもないし、いい音もしませんが、使用そのものはできるので、銘入りのほうは、大事にとっておこうかと。
 
まあ、こうやって持ち物は増えていくわけですよ。