松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

九響演奏会に行ってきました(^^)v

うーん(~ヘ~;)
上手い言葉をさがしあぐねて帰り道下手にメールから更新するのを控えてたんですが。
 
wikipedia:幻想交響曲
まあ、いまさら書くことでもないんですが、幻想って、最初の2曲目まではまともなんですよ。
「ああ、おいらあの人大好きなのo(^ー^)o」という憧れからはじまって、次に「出会いの場面」が来て。
で、3曲目が「野原の情景」。
ここら辺から結局振られた男のやさぐれた心が顔をのぞかせはじめて、4曲目で「振った女を殺して死刑台に行って」、5曲目で「男の葬式に寄ってきた悪魔のなかに振った女が魔女になって来てました」という展開。
まあ、さすが170年も前に作られた歴史と伝統あるすっごく有名な「ストーカーソング」だけあって、作りはきっちりだし中身もばっちり。
おいら的には、どうもこういう「基地外」系は好きじゃないんで、あまり聴かないんですけどね……。
と言っても、普通はこの曲のもつ「狂気」を、きっちり背後に隠してそれなりにオブラートにくるんで、ほい、って出すわけですよ。
敢えてエグりだすか?ってのもあるし。
今日のコバケンの指揮は、最初からぶっ飛ばしまくりでした。しつこいくらい1曲目から「基地外」なものを客に見せつけようとするんですね。
(~ヘ~;)これどうすんだ?収拾つくのか?と唖然として舞台を眺めてたら、狂気が前面に出てきはじめる「野の情景」の辺りから、コバケンの狙いが少しずつはまってきて、そこからは「これはこれでありっちゃありか?(^-^;」と思いつつ興味深く聴けました。
前半のチャイコフスキーはソリストは素敵だと思ったんだけど、コバケンが指揮台からよろけるくらいブン回してた割にはなんか噛み合ってなくて、ちょっと意外かな?って感じ。
しかし、チャイコフスキーって泣かせてナンボだと思ってるし、白人中年男が汗と涙と鼻水たらしながらロマンを語るような、芋臭くて浪花節じゃないといかんと思うんですが、いまどきの若い演奏家はそういう感じじゃないのね。
リリカルって表現が妥当なのかどうなのかわからんけど、少なくとも、よよ泣きではなくて、ギコギコとテクで歌うというか。
しかし、それってチャイコフスキーじゃなくてもいいんじゃないかなあ(´・ω・`)
いや、彼女が悪いんじゃなくて、コバケンは深刻さを求めるひとですから、この組み合わせがいかがなものかと。
血の匂いに薔薇は似合っても、白百合は似合いません。
どっかなんかずれっぱなしだった気がする。
彼女はおそらくすごくいい演奏家だと思います。コバケンだってこれだけ人気があるんですからね。ただ、組み合わせるには資質に問題があったんじゃないかな、と。
ショーソンの「詩曲」が聴きたかったな。
おそらくこういうのがどんぴしゃだという気がする。歌わせ方とか。
うーん、どう書いても批判してるようにしか見えない。けっして嫌いじゃなかったんだけどね。どうもなんかあと一点で曇ったというか。

第301回定期演奏会
指揮:小林研一郎  
ヴァイオリン:シン・ヒョンス
 
チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
ベルリオーズ/幻想交響曲 作品14