松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

本棚を整理しつつ

ふと思ってネットを見てたら、けっこうここにあるいろんな本がすでに絶版なんですね(´・ω・`)
たとえば三浦綾子さん。
普通は「氷点」から読みはじめるらしいんですが、たまたまおいらの場合、「水なき雲」から読みはじめちゃったんですよ。
で、「すげえ( ゜_゜;)おもすれー」と。
それから「天北原野」とか「積木の箱」とか買ってきてさらに読んで。そして「広き迷路」「氷点」「泥流地帯」「毒麦の季」…。
で、今、新潮文庫のカタログから「天北原野」とか「積木の箱」は落ちてるんですね。
「毒麦の季」が、小学館文庫から再刊されてるみたいですが、今手元にあるやつの半分以上が絶版……(´・ω・`)時代なのかな。
 
立原正秋さんでもそうです。こちらの場合、1997年に再刊された全集25巻、一冊7,000円以上したやつを全部持ってるんで、べつに絶版だからって困ることはないんですが、今、新潮文庫に残ってるのが「残りの雪」と「冬の旅」だけ(つД`)
「舞の家」「春の鐘」を落とすか新潮社さん……。
大好きな「たびびと」とか「きぬた」も文春文庫から落ちてるし。
 
安部公房さんも「箱男」と「方舟さくら丸」読んで気に入り、新潮文庫まとめ買いしたくちなんですが、このひとはさすがに比較的残ってますね。数冊しか落ちてない。
 
川端康成……さすがにこのひともそんなに落ちてないですね。個人的に大好きな「眠れる美女」も「みづうみ」も落ちてない……さすがです。
 
筒井康隆さんはメチャクチャ落ちてるね( ゜_゜;)手元にあるやつの半分は絶版か……。でも、「夢の木坂分岐点」とか「虚航船団」が残ってるからまだ救われます……。「残像に口紅を」と「虚人たち」も中公文庫に残ってるみたいです。この4冊読んで偉大さがわかんないひとは筒井康隆は読んでもしょーがないってくらいすごい本です。
 
でもね。今回いちばんびっくりしたのはね。
大岡昇平さんの「花影」が落ちてるんですよ。
講談社文芸文庫から再刊されてるらしいけど、文庫なのに1,200円( ゜_゜;)

花影 (講談社文芸文庫)

花影 (講談社文芸文庫)

手元にある新潮文庫が当時の値段で360円ですよ……。
この「花影」と、高井有一さんの「北の河」を読んで、ああ、すごいなあ、こういうのがいつか書けたらいいなあ、と思ってたんですけどね。
 
いろいろ見てて思ったんですが、どんどん新人さんが出てくるから「新陳代謝」するのはわかるんですよ。
でもね、人間って哀しいもんで、自分が若いころに刷り込まれた作家と、結局一緒に齢をとっていっちゃうものなんですね。
で、結局、故人だらけになってやんのな(^-^;
そら新しいお気に入りを探すのに苦労するはずだわ。