松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

思うんですが。

今日も電車のなかやバスのなか、ぐっすり眠りこけているサラリーマンの皆さんをいっぱい見かけました。たいへんです。おつかれさんです(ノ_・。)
 
非正規雇用ワーキングプアだ、正規雇用サビ残過労死だ、ひどい世の中だと思います。
 
要は、職務に対して払われる給料と年功序列給の二本立て制度が問題なんであって、同じ仕事をすれば同じだけ給料がもらえる、人件費を正職員と臨時職員でそもそも区分立てするのが間違い、という時代にならなければいけないのだと思います。
 
「おまえ正社員だろ。首になりたくないだろ。働けよ!どんだけ給料やってんだよ!」
「いくらでもバイトの替えなんているもんね!文句あるなら辞めれば?」
結局、人件費の再分配がきっちりできるような仕組みが出来てないから、制度のしわ寄せがきてる若者がいっぱいいるんですよ。
 
帰ってきて、ポスト見たら、代議士の選挙チラシが両党とも入っていました。
選挙があれば、与野党逆転しそうな勢いですが、今の不満を代弁できる立場の現野党は、労働組合、つまり主に正社員の代弁者が支持団体なのですよ。
はたして、本当に雇用制度の構造改革に取り組めるんでしょうか。
チラシ見ても、笑っちゃうくらい両方ともバラマキなんだよね。
 
公務員の人件費が経済規模に占める割合は、たしかに国際比較では高くないのかもしれない。でも、実際にどこの自治体も人件費が2割3割で支出を圧迫してるわけです。どこも臨時職員雇っててこれだから、同一労働同一賃金なんて確立してないとみるのが普通でしょう。
ここに血を流せるかどうかが、国家財政再建のためには必要なんですけどね。
率先して、雇用格差を解消する職務給制度の採用と中途採用制度の拡充を図らなければいけないし、人件費の総枠規制にも取り組まなければいかんはずです。
自民党にそれに切り込む力がないのは、これまでの行動が実証しています。
では、民主党はどうか。埋蔵金発掘と、自治労所属でない公務員いじめ以外に、みんなのために納得できるちゃんとした公務員の雇用制度を民間に率先して導入できるのか。
批判政党は自らの襟を正せるのか。結局もっとバラまくだけなのか。
まだ彼らは全体像を示していません。
ま、示せるようなのがいるのかも疑問ですが。
 
普通に考えれば、ナショナルミニマムに対応する、昔で言うところの「機関委任事務」とかは、誰がやっても同じ結果にならないとおかしいんですから、全員マニュアル化さえ徹底できれば問題ないはずなんですよ。
むしろ全国一律でなかったらそのほうが問題なわけです。
投票所とかは、たしか半径2キロといった設置の基準があったはずです。
同じような考えで、事務所を設置していけばいい。まあ、範囲に居住する人口に応じて、職員の数とかは変えないといかんでしょうが。
 
それと違って、各自治体が独自に徴税して独自にやる分だけを「役場・役所」の仕事として残せばいい。当然、自前の費用で雇うわけですから、どうぞご勝手に、というだけ。むろん、ここにも職務給制度のしばりはかけないといかんわけですけどね。
 
もっと夢のある制度をがん、と提案してくれる人たちは居ないのかな。
この少子高齢化、とんでもないことになるんやけど。
「若いのが子供つくらんきて!」とアホな年寄りが言うけど、そうじゃないんだよね。人口ピラミッドの底辺を増やし続けても、経済規模が追いつかなければ意味がないわけだし。石油だって何百年もあるわけじゃなし。
政治がきっちり動いて、世代間再配分を納得のいくかたちでよりよいものにしていかないと、少子高齢化に歯止めがかからない。
そういう意味では、定年制度は撤廃してもいいと思う。いや、そうしないともう持たないんじゃないか。
おいらのような「行き遅れ」よりもずっと下の、今から社会を支えていくべき人たちのためにも、そういう方向にどうにかして持っていかないといけないんじゃないか。
 
バス停から歩く途中、最終便2本前のバス車内で寝こけるお父さんたちや、塾帰りの学生さんたちを見て、そんなことを考えてました。