松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

朝倉郡筑前町原地蔵 原神社


大きい地図・ルート検索  ( powered by ゼンリン地図 いつもNAVI )

f:id:bifum:20190921123258j:plain

福岡県神社誌で発見できなかった神社のひとつです。

実際に現地に行ってみると、灯篭のかたっぱしから「御神燈」と紙張りされたのが目につきます。なにかのおまじないなのでしょうが、よくわかりません。

社殿の向かって右手にお稲荷さんの祠、左手に猿田彦の石碑があります。

では中央の拝殿にあがってなかを拝見させていただくと、そこには仏像がありました。

もしかすると、ここはもともと神社ではなかったのかも?しれません。

あまりに不思議なので、後日「筑前町史」を調べてみました。

すると、もともとは筑前町野町にある高野神社の末社扱いだったそうで、カグツチ(=金山彦)を祀るお宮だったとのこと。地域で「原の地蔵」と呼ばれていたそうで、現在の原地蔵という地名にもつながっています。

柳川市大和町鷹ノ尾 高良神社・安田神社・白峰神社 - 美風庵だより

朝倉市甘木水町 屋須多神社 - 美風庵だより

火伏せ(防火)の神様が仏像というのも面白いものですが、安田神社について触れた際、修行僧の姿恰好で現れたことも私たちは知っていますから、神仏習合の時代では、問題にするようなことではなかったのかもしれません。

----------------------------------------
[福岡県神社誌(抄)] 記載なし(発見できず?)

[社名(御祭神)]?
[社格]?
[住所]?
[境内社(御祭神)]記載なし。
----------------------------------------
(2019.09.21訪問)

朝倉郡筑前町高田 田神社(天神社・高田天満宮)


大きい地図・ルート検索  ( powered by ゼンリン地図 いつもNAVI )

f:id:bifum:20190921121549j:plain

f:id:bifum:20190921121610j:plain
f:id:bifum:20190921121634j:plain

筑前町教育委員会が設置した案内板には「高田天満宮」とあり、菅公と大神大明神(大己貴?)を祀るとされています。

福岡県神社誌では、ここは田神社であり、埴安命こと大幡主を祀る神社です。

戦後、御祭神の入れ替えが行われています。鳥居の扁額が「天満宮」ではなく「天神社」ということからして、ある時期までは大幡主についての記憶(遠慮)があったようです。

f:id:bifum:20190921121939j:plain
f:id:bifum:20190921121843j:plain

f:id:bifum:20190921121908j:plain

社殿両脇には、向かって左手に宮地嶽三社大明神と彫られた石祠があり、右手には、仏像と男性3柱、計4体の御神像がある石祠があります。おそらくこれがお伊勢様、大日如来宮地嶽神社ということになるのでしょう。

大日如来は一時期、天照大神と同一とされていた時代があります。どうやら仏像が、大日如来天照大神だといえそうです。

飯塚市内野 老松宮 - 美風庵だより

昭和19年刊行の「福岡県神社誌」 – 宮地嶽神社

むかし、宮地嶽神社は「本社縁起日宮地嶽大明神阿部相丞、勝村大明神藤高麿、勝頼大明神助麿、云々」を祀る神社でした。決して、神功皇后だけを祀っていた神社ではなかったのです。となれば、この男神3柱は、三韓征伐で活躍した阿部相丞こと藤大臣、のちの玉垂命(筑紫君)と、その息子たち2人とみるのが自然です。

もう一度、宮地嶽三社大明神と彫られた石祠をよく見てみてください。下のほうの文字が切れています。無理やり切ってはめ込んで、いったい誰をお隠しになっているのでしょうか。おそらくこれが、大幡主でしょう。

現在でも過去の片鱗が残っている点があるとするなら、「大神大明神を祀る」としている点でしょうか。大己貴は大山祗の子ですが、大幡主の入り婿となり後継者として「大国主」を名乗ります。ここに、過去と現在とのかろうじて接点が見いだせます。

----------------------------------------
[福岡県神社誌(抄)] 下巻412頁

[社名(御祭神)]田神社(埴安命)

[社格]無格社

[住所]朝倉郡三輪村大字高田字福正手

[境内社(御祭神)]記載なし。
----------------------------------------
(2019.09.21訪問)

朝倉郡筑前町野町 高野神社


大きい地図・ルート検索  ( powered by ゼンリン地図 いつもNAVI )

f:id:bifum:20190918181834j:plain

天之忍穂耳の母親が淤加美神(おかみのかみ)であり、彼女の両親がイザナギイザナミですから、本人と祖父母を祀る神社ということになります。いっけん配神が判りにくいものの、英彦山神社と関係があるお宮さんなのです。

高皇産霊神(たかみむすび)が居ないので、ぱっと見て判りにくいですが……。

英彦山神宮 - Wikipedia

意外に思われるかもしれませんが、英彦山神宮の御祭神と同じです。念のため。
----------------------------------------
[福岡県神社誌(抄)] 中巻22頁

[社名(御祭神)]高野神社(伊弉諾伊弉冉、天之忍穂耳)

[社格]村社

[住所]朝倉郡三輪村大字野町字大牟田

[境内社(御祭神)]記載なし。
----------------------------------------
(2019.09.18訪問)

12月4日の日録

f:id:bifum:20191204030143j:plain

3日、帰宅して晩飯を食って軽く横になったつもりが1時過ぎまで寝てしまいました。夜中に起きだして、年賀状にむけた字のけいこをはじめました。まずは鉛筆と筆ペンを握って、文面を考えながら字体を決めていきます。行書・草書のほうが仮名文字と合うのはわかりきっているのですが、読めない文字を送り付けてもありがたみがありませんので、楷書をくずしたソフトな字体を選ぶようにします。

こういうところが筆文字を書くむつかしさです。

今年は、久留米でスタンプを購入しましたので、アクセントに使おうと思います。

楷行草 筆順・字体字典 第三版

楷行草 筆順・字体字典 第三版

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 三省堂
  • 発売日: 2018/08/27
  • メディア: 単行本
 

第3版が出てすぐに買い替えたのですが、検索しやすくなって便利になりました。字体を見比べる必要があるため、こういうときは紙の本はとてもよいと感じます。

おそらく年末ぎりぎりまでけいこをして、何枚か本番を書き、もっとも良くできたものをコンビニの複合機でスキャンして、印刷してポストに投函することになると思います。